部屋に入って暖房とこたつの電源を付けひと息。
『あったかー』
「生き返るね」
「おー…」
『あ、着替えいるよね?雅弘なんてスーツだし』
「着れないだろ、流石にお前のサイズじゃ」
『大丈夫、元カレの貸してやる』
「お前なぁ…そんなもの別れたらすぐに捨てろよ」
『え、勿体無い。着れるし』
「美咲らしい」
呆れる雅弘と苦笑する千尋を後目に、適当に服を引っ張り出し二人に渡す。
私も部屋着に着替え、三人ゆったりした格好でこたつに落ち着いた。
「落ち着くなー、こたつ」
『だしょー?みかん食べる?』
「食う」
『はい、どうぞ。あ、乾杯しよ?』
「もう美咲は駄目だってば」
「止めとけ止めとけ、弱いんだから」
『弱く無いもん』
「そうやって雅弘は…美咲、止めときな?」
『…ちょっとだけ?』
「…はぁ。ちょっとだけだよ?」
「大丈夫だよ、美咲明日休みだろ?もう家だし」
『よし、雅弘行くぞ!!乾杯!』
「うぇー乾杯♪」
「…もー、ちょっといい加減にしなよ?」
『はーい』
そして始まる二次会。
気づけば時計は2時を回っていた。
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