こんな優しい母様だけど金銭感覚がとにかく異常。
私の姉である凛ちゃんは母様に洗脳されてしまったけれど、私はどうにか平均だと思う。



「凛ちゃんが今度からカナダにもお店を展開するとかなんとかで…
来月の10日はこちらで食事にしない?」


「うんっいいよ。
凛ちゃんも順調なのね」


「順調すぎて心配よ…
彼氏をカナダに連れて行くとか言い出して。彼だってまだ若いらしいのに…」



母様はそう言いながら食卓についた。



「すごいいい香り!
先月よりかは良さそうね」




母様はビーフシチューを口に含むととても満足そうに頷いた。



「桃ちゃんも上達したわね」