しみじみ思いだしながら、先ほど取り込んだ洗濯物をたたんでゆく。
1年前はシワシワのYシャツで高校に行っていたなあ。
「私…ちゃんと一人暮らししてるんだな」
♪〜
チャイムがなった。
母様のようだ。
インターホンに繋ぐと液晶に母様が映っている。
私は慣れた手つきでボタンを押し、母様をエントランスに迎え入れた。
エントランスでもパスワード入力があるけれど、それは伝えてある。
まあ…父様のマンションだから、あそこにいる警備員さんとも顔見知りなんだけど。
しばらくしてから私は部屋のドアを開けた。
ちょうど角から母様が歩いてくる。
「久しぶりね、桃」
母様は笑顔いっぱいで私の部屋に入ってきた。