触れ合うだけの優しいキスが、俺と彼女の距離を次第に縮めていくような。

青が混ざり合い、深くなるような。

そんな気がしていた。



「………海ちゃん……」

「……宇田川くん。
私ね…、信じてなかったの。一瞬で好きになれるなんてあり得ないと思ってた。

……自分が経験するまではね」


「……え……?」


「真似事はやめるわ。
だって……本気になってしまったもの。

………さっきの告白。信じていいの?
あれはお芝居だったの?」