「モテてるよ。
私も素敵だなって思う。
優しいし、顔も綺麗で、背も高くて……」

うわわわ!!

「わっ!分かったよ!やるよ!やる。

彼氏の………フリね」


………あ。
思わず引き受けた。

「本当に?……よかった…。

私ね、……みっともないんだけど、あの人からだけは同情されたくないの」

「………」


再び涙を滲ませてそう言いながら無理に笑う海ちゃんに、俺はそれ以上の事は聞けなかった。