大したことなどしていない、と。 きっと、本当に思っているのだろう。 私は抱えきれない程の感謝の大きさを 感じながら、微笑んだ。 だけど、私は忘れない。 ひとりぼっちの私に差し伸べられた、 この温かい手の事を。 「ありがとうございます、洋子さん」