色合わせ、と言って、私の手の甲に
ファンデーションを試し塗りしながら。

洋子さんは何とも楽しそうな表情で、
私の顔を見ていた。

「ちゃんとすれば、まだまだイケる
って前から思ってたんだよ」

アイシャドウの蓋を開きながら、
洋子さんが言う。

「キレイになると、気持ちも
明るくなるしね」