「賢治!!」


新郎たちと談笑していると、さっきまで知らない女に囲まれながら楽しく話していた雄太が走ってきた


「何だよ」


俺が面倒臭そうに返事をすると雄太は別テーブルに目線を送った


「成瀬来てる…」


その一言で俺は咄嗟に雄太の目線の先を追った


大切そうに華を見つめ話す成瀬に嫌な予感がした


雄太の声も周りの賑やかな声も耳に入らず、ただ華の元へ走っていた