「賢治」

名前を呼ばれ振り返ると雄太が満面の笑みで駆け寄った


「こちらは?」


笑顔で俺を覗き込む雄太に

「妻の華だよ…」


俺の内情を知る雄太に苦笑いで華を紹介した


「初めまして、華ちゃん」


華の右手を握り嬉しそうにブンブン振り回す雄太に華は少し戸惑っている


「初めまして、華です」


「賢治とは幼稚舎からの付き合いだから困った事があったら何でも聞いてね」


「幼稚舎からって事は賢治さんの幼なじみなんですね」


雄太の一言に華は笑顔で顔を上げた


「腐れ縁だよ」


仲良く雄太と話す華に面白くない俺は呟いた