走っていたら和哉が見えた。 誰かと電話をしていて、首を傾げたときに見てしまった。 ピアスと一緒に揺れる携帯ストラップを。 止まることもできず、そのまま和哉を通り越してトイレに入った。 息を整えながらも私の頭の中はさっきのストラップのことでいっぱいだった。