「ダメよ、紗奈。
現代版の美女と野獣!
改訂して普通と不良!
委員長、文化祭の劇はコレにしましょう!!」




その劇何の面白さ見いだしてんの?え?
もうもはやただの世間話だよ、ソレ。




「私、病院行って来ます」



コレは逃げるが勝ちだな。つか逃げたい。




「あ、俺も」



「アンタは来なくて良いですから」




余計にややこしくなる。




「キャー愛の逃避行ですか!?」




ほら、言わんこっちゃない。




「鈴木、行くぞ」




「バカップルのお二方ー
紗奈のお母さんに会ったら宜しく言っといてねー!」




あぁ…大声でアイツは…


まぁ、守には今回色々迷惑をかけた。
守が母の倒れる前日に母親張本人から近々手術をするという話を聞いていなかったら、病院にはきちんとたどり着けていなかっただろう。


守の調子がおかしかったのも頷けた。
手術の成功率は五分五分だったらしい。後でそう聞かされた。
まさか母がそんなにすぐに倒れるとは思わず、急遽緊急手術を行ったのだとか。


…今となっては済んだお話。
あと6日で母も退院出来るのだ。




だが、一つだけ言っとかなければ。