「で、気づいたんだ」
何で結局鈴木の家の前まで行ってしまったのか。
表札の名前を確認して少し心が弾んだのか。
「……あの時から俺は鈴木に興味が湧いたんだって」
「ごめん、一つ良いかな?」
「………何だ?」
「今の話って惚れる要素ないよね?」
「……………」
「……………」
「……………」
「……………」
「…………上手く言えねーけど、確かにアレがきっかけだ」
いつの間にか目で追って好きになってた。
憂鬱な学校が楽しみになったし、
行くのも悪くないと思えるようになった。
心臓はうるさいし、気持ちは落ち着かねー
鈴木のせいで俺は狂わされてばかりだった。