「委員長との会話…聞いてなかったの?」




「あぁ」




まぁ、そりゃあそうか。
到着した時点で奴なら割り込んできただろうし。


聞いてたら…
聞いてくれてたら…
笹原晶は今こんな顔しないだろう。




「……笹原晶、文化祭出る気になったんだね」




笹原晶の言葉にただ頷くだけ。
“うん”とただ頷くだけなのに…私にはソレが出来ない。


こうやって話を逸らすことしか出来ないんだ。




「……鈴木となら、出たい」




「……………」




それでも奴はいつも真っ直ぐに言葉をぶつけて私を困らせるんだ。