「前に劇の事でクラスが上手くいかないって弟の前でポロッと口走ったら、必要以上に気にしちゃってさ…」




………凄い偶然だ。
大樹君の話とめっさかぶってる。




「だから、クラス全員で劇成功させて大丈夫だって言ってやりたいんだ!
アイツ…思い込み激しくて人の言うこと聞かない所あるから…」




……そうか。




「……1つ聞いて良い?」



「うん、何だい?」



「…その弟君って歌上手かったりする?」



「おぉーよく知ってんな。
一時話題になったこともあるんだ」




やっぱり。
なんて世界は狭いのか。




「何で知ってんだ?」



「…まぁ、隠れファンでしたので」



「??」




頼むよ。あまり突っ込まないでおくれ。


私はさらに押し黙った。