「お父さん……」
私が頭を上げると、
眉を真ん中に寄せ、お父さんは困ったような顔をしていた。
「…私が家庭を顧みず、仕事ばかりして…母さんにばかり負担をかけてしまったから…いけないんだ」
そう言うお父さんの顔が苦しそうに歪む。
「――私は馬鹿だ。
…友恵がこんな状態になるまでそれに気づけなかったんだ…」
そう言ってお父さんは、額に手を当て天を仰いだ。
守の言う通りお父さんも、後悔してたんだ。
「お父さん…」
ちょうどその時だった。
バンッ
「手術、成功しましたよ」
先生に朗報を知らされたのは。
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