四
それから約一年後。
今日も博多駅の薄暗い地下ではガタガタと台車の行き交う音が鳴り響いていた。
小川春菜は同僚の森内佳奈と地下の倉庫から在庫品を綺麗に台車に並べ積み上げていた。
「ラストとんこつ大福16個入りです」
その言葉に溜め息を付いた春菜は嫌そうに綺麗にラッピングされたとんこつ大福の箱を持ち上げて佳奈に渡した。
二人は博多駅のお土産屋の販売員をやっている、最近新人が入ったばかりで、春菜はその新人への不満をブツブツと佳奈に呟いていた。
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