三
博多駅から少し離れた場所に明豚堂の本社がある。工場は佐賀にあるためここでは事務をしている人が殆どだ。
「ここの空き部屋使っていいから」
そう明豚堂の事務の方に空き部屋を案内された森内佳奈は緊張でいっぱいだった。
「佳奈ちゃん早く入って」
「はい」
緊張の原因は会社のイベントで一緒にダンスをすることになった相手が、まだ話しすらしたことの無い先輩の本田真理子だったからだ。
今日は二人で初めての練習、あまり浮かない顔の真理子を見て佳奈は余計に緊張していた。
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