三



 正月三日間を終え、今日からいよいよオープンだと、張り切って昼から準備をしていたのだ、店内の掃除をしていると店の電話が鳴った。

電話の相手は店の常連である金子美月だった。

つい二日前に星乃桃香が店で大暴れした後だったため、いやな予感がした。

案の定美月はお店を開けて欲しいと涙ながらに言ってきた。溜め息をこぼした店長は店の時計を見てオープンまでまだ四時間はあると思ったが、電話越しの美月の落胆した声を訊くと断れなかった。