先生が核心を突いた質問をしたので、僕もたずねた。

「何があったの?深谷君」

「…何も…」

眉間にしわを寄せた後、目をふせて深谷少年は黙り込んだ。

「二人とも結局独身だったんだよね〜?」

「…」

深谷少年は黙秘を決め込む気だ…

「フレアは納得いかなかったでしょうね〜…ロイズの事が大好きでしたからね〜」

先生が、しみじみと言った。

「何かそれ、認めたくないんですけどね〜」

「ほほほ…それはユラ的にですか〜?」

「ははは…それより変だと思いませんか?先生」

「はい?」

「今世ですよ…せっかくこうして再会出来たのに、どうして男同士なのかな〜って」

「ですよね〜?」

「…」

相変わらず黙秘の深谷少年が、暗〜い表情になる…

「記憶を思い出さない理由…他に何かあるんですかね〜?ね?」

先生が笑顔で、深谷少年にたずねた。

「いや〜思い出さないのは、思い出すのも嫌だって事で納得なんですけど、ハル君が今世で男に生まれ変わったって所が解せないんですよね〜」

「そうですよね〜?何だか拒否?しているみたいな…」