「…あれ?忘れてない?」

「ぜんぜん?」

「答えなきゃ、ダメ?」

「ですね…」

「はぁ…」

僕は大きくため息をつくと、頭をかいた。

「あ〜もう、すっごい失言…明日、深谷君に殺されかねないよ〜」

「深谷君は良い子ですよ〜?」

「まぁね〜フレアに関する事以外なら、普通に良い人なんだけどね〜ロイズも深谷君も…」

「?」

ハル君は訳が分からないと、首を傾げた。

「つまりね…あ〜う〜んと…フレアとロイズはさ〜…お父さんがさ〜一緒って事…分かる?」

一瞬、眉をしかめたハル君は、言葉につまった後…

「…つまり…兄妹って事ですか?」

「うん、異母兄妹…」

僕は覚悟を決めると、詳しく話し始めた。



「僕もさ〜直接話を聞いたって訳じゃないから、詳しくは知らないけど、たぶんロイズは陛下が留学時代に知り合った、セラって女性との子供だと思う…」

最近断片的に見え始めた、前世の記憶をつなぎ合わせつつ、考えを整理しながら話した。