人事だと思って、軽くからかってみた。

「ははは…まぁ、そうなったらそうなったで…」

ハル君はたいして動揺する事なく、サラサラの髪を後ろにかきあげると笑った。

何気ない仕草がいいな〜何て思ってしまうのは、やっぱり僕がユラだからかな〜?

「余裕だね〜不自由してないって事?」

「ははは、違いますよ〜ただ、ピンとこないな〜って…」

「ふ〜ん?」

僕はニヤニヤと笑いながら起き上がると、ハル君の顔をのぞき込んだ。

「あ〜そう言えば!深谷君のお母さんに何か、こだわってませんでした?」

ハル君はさりげなく話を変えると、自分で作ったつまみに手を伸ばした。

「え〜こだわってるように見えた?」

「ええ…人妻好きなんですか?」

「人聞き悪いな〜何か最近、ホモだの何だのと言われるし…皆、僕の事どう見てるのかな〜?」

「う〜ん…軽い人?」

「ヒドイわ〜ハル君…僕、何でもありって事?オールOK?来る者拒まず、みたいな?」

「ははは…」

朗らかに笑うハル君を見ながら、ビールを口にした。