「深谷君は楽勝だね」

「…感想…書ける気がしないんだけど…」

「あ〜失礼だなぁ少年〜僕の書いた本に、感想はないって事〜?」

「いえ…ってゆうか、反省文になりそうだから…」

「あぁ!はははは〜」

「あはははは〜面白いな、深谷君は〜はははは〜」

「…」

肩を抱き合って大爆笑している二人を置いて、自分はさっさと先を歩いて行った。

「あはは…待って待って、深谷君、ははは〜」

ハルが笑いながら自転車を押して、追いかけて来た。

山形さんは笑いのツボに入ったらしく、道にうずくまって震えている…

「山形さん、置いてっちゃいますよ〜?」

ハルは、後ろをふり返ると手をふった。

「…帰りに、ハルが拾って行けばいい…」

「あははは、それいいな〜」

「いくないでしょ〜ハル君…ヒドイわ、深谷君!ロイズはもっと優しかったわよ〜?」

いつの間にか追いついて来た山形さんが、ナゼかお姉言葉で苦情を言うと、自分の背後から抱き着いてきた。