「…先生、何か手伝う事ありますか?」
ただ、時間をつぶせればいいか…という軽い気持ちだった。
「まぁ♪ありがとう深谷君…じゃあ、書庫の整理をお願いしていいかしら?」
積み上げられた未整理の本達が、うす暗い書庫で待っていた。
あまり読まれなくなった本や、持ち出し禁止の本が、ずらりと並んでいる…
本に囲まれていると、なぜか落ち着く…
読んだ事のない本のタイトルを眺めながら、本の整理をしていると、見慣れない扉を壁ぎわの本棚の間に見つけた。
今まで何度か入った事があるけど、こんな扉…あったっけ?
扉の前で考えてみる。
どこへ通じているんだろう?
ふと、そんな疑問が頭に浮かぶ…
もしかしたら秘密の書庫が、もう一つあったりして…
などと勝手な想像をしながら、ドアノブに手をかけた…
「…待って、入って来ちゃダメだ!」
何の抵抗もなく開いた扉の向こうから、そう叫ぶ男の声が飛び込んできた。
「え?」
その声が聞こえた時には、もう遅く…誘われるように自分の体は、扉の向こうの世界へと吸い込まれていた…
ただ、時間をつぶせればいいか…という軽い気持ちだった。
「まぁ♪ありがとう深谷君…じゃあ、書庫の整理をお願いしていいかしら?」
積み上げられた未整理の本達が、うす暗い書庫で待っていた。
あまり読まれなくなった本や、持ち出し禁止の本が、ずらりと並んでいる…
本に囲まれていると、なぜか落ち着く…
読んだ事のない本のタイトルを眺めながら、本の整理をしていると、見慣れない扉を壁ぎわの本棚の間に見つけた。
今まで何度か入った事があるけど、こんな扉…あったっけ?
扉の前で考えてみる。
どこへ通じているんだろう?
ふと、そんな疑問が頭に浮かぶ…
もしかしたら秘密の書庫が、もう一つあったりして…
などと勝手な想像をしながら、ドアノブに手をかけた…
「…待って、入って来ちゃダメだ!」
何の抵抗もなく開いた扉の向こうから、そう叫ぶ男の声が飛び込んできた。
「え?」
その声が聞こえた時には、もう遅く…誘われるように自分の体は、扉の向こうの世界へと吸い込まれていた…