「分かりました、後はお願いします…」

「じゃ、深谷君帰ろっか〜」

ハル君は深谷少年の大きなバックと自分の荷物をつかむと、用務員室の外に出た。

その後を追って、少年は小さく頭を下げると部屋を出て行った。

「あ、そうだハル君、君もそのまま先帰っちゃいなよ〜」

僕は窓から顔を出すと、ハル君達に声をかけた。

「ええ〜いいんですか?山形さんは、どうするんですか?」

「僕は歩いて帰るよ。後どれぐらい時間かかるか、分からないからね〜埋める作業は、大人達に任せなさい?」

「え〜?大丈夫ですか?夜道分かりますか?」

「平気平気〜先に帰って美味しい夕飯、作っててくれると嬉しいな〜」

「何だか、同棲カップルのようですね〜」

高田さんが、ほのぼのと言った。

「では、山形さんは私が車で送りましょう…」

戸川先生が、申し出てくれた。

「え?いいんですか?けっこ〜危険ですよ?僕、一応男ですし…」

「ほほほ…ゲイの方を何人乗せようと、私に危害が及ぶとは思えませんがね〜?」