「はぁ〜部外者に寛容な校長で良かった〜」

「うちの校長は、いろいろな所が寛容ですからね…私がこちらの面接に来た時、面接して頂いたんですけど、とても気さくな方でしたよ」

高田さんが、昔を思い出して言った。

「へ〜」

「…深谷君…校長と話した事ある?」

「ううん…めったに学校で見ないし…」

「だよね〜オレも初めて近くで見たわ…」

「でしょうね〜瀬波校長は、理事も兼ねていて、お忙しい方ですからね〜」

「え?そうなの?修子ちゃん」

「ええ〜知りませんでしたか?」

「あの…」

「どうしましたか?高田さん」

ボーッとしながら呟いた高田さんに、僕はたずねた。

「…一瞬なのですが…校長の背後にも、海底が見えたような、見えないような…」

「え?!それは本当ですか?!」

その場にいた全員の注目を浴びて、高田さんは自信なさげに答えた。

「た…たぶん…」

「…だとしたら、それは面白いですね〜」

戸川先生が、コメントした。