確かにこいつは、オレよりも背が高いし、スポーツも万能だしルックスもいいし…

オレが聞きたい…なぜモテない?

「あきらめろ木村…お前は確かにナイスガイだが、性格に問題がある事に、そろそろ気づけ?」

なるほど〜性格か…中屋の分析に、心の中でうなずく。

「それにこいつは、一部に人気があるのであってだな〜」

そう言って、来生は片隅で集まっている、二、三人の女子の方を見た。

自分もつられて、そちらの方を見ると、その子達がキャーと声を上げて盛り上がった。

「…何かムカつくなぁ…」

「ああ…」

「オレのが、いい男だ…」

「ははははは…」

中屋、来生、ミッチーのにらみを笑ってごまかした先に、一人の女子が立っていた。

「…生島…今、フリーというのは、本当か?」

唐突に…クラスの中でも才女というか、一目置かれている美女が、オレに向かって質問してきた。