「戸川先生、私もその話聞きたいですね」

高田さんも興味津々で、麦茶を用意してくれながら話に加わってきた。

ハルは頭を抱えて大人しく黙り込むと、自分の隣に座った。

照れ隠しなのか、頭をかいている…

「ふふふ…私は情報通ですからね〜追いかけ回されている所も、見かけましたしね〜」

「あちゃ…」

ハルはますます頭を抱えると、ちゃぶ台にうつぶした。

「で?お相手は?どんな娘なんですか?」

山形さんが、一番食いついている…

「ふふふ…生島君のクラスの才女です。頭が良くて、容姿はそれはキレイな生徒でしてね〜言い寄る男子を、片っ端からフッていったという伝説が…」

「ほぉ〜それはスゴイ…ハル君、やるな〜」

「かんべんして下さいよ、山形さん…オレ、今日かなりヘコんでるんですから〜」

ハルは、頭を上げないまま言った。

「何で?」

「ふふふ…」

「…修子ちゃん…どこまで知ってる訳?」