「…その名前に、意味はあるんですか?」

先ほど、システム発動のために唱えたキーワードの意味が気になって、たずねた。

「ああ、あれですか〜?キーワードは何でも良かったんですけど、忘れないものにしようって、三人で考えて…結局、各々の大切な人の名前を入れる事になりましてね〜」

ふふふ…と笑いながら、ルド様が説明してくれた…

「まず、イースですね。速攻で、゙フレア゛を入力してしまいましてね〜じゃあ私ばユラ゛にしましょうという事になって…陛下は散々考えたあげく、゙ロイズ゛と入力したという訳です」

「…」

本当に、どうでもいい理由だと思いながら、視線は足元の床を見ていた。

音もなく、スライドした床の下から現れた階段を見ながら、先生が説明してくれた。

「…ここは、緊急脱出用に作ったものです」

「…この階段の下は、どこに通じているんですか?」

「当初、図書館は地下6階まで作られる予定だったようですが、5階で建設を取り止めにしたようです…」