見失わないように追いかけた先生が、突然止まった。

あわてて、その背中にぶつからないように泳ぐスピードを落とすと、先生の少し後ろの階段に足を降ろした。

良く周りを見ると、自分達はいつの間にか、最下層にたどり着いていて、ラセン階段はそのフロアで終わっていた。  

先生は床に足を降ろすと、歩き出し…最下層の青白く光る扉の前を素通りすると、階段下のスペースで立ち止まった。

「…先生、ここは…」

「深谷君、ちょっと下がっていてもらえますか?」

先生はその問いには答えずに、床をジッと見ている…

自分は言われた通り、二・三歩下がると、先生の次の動作を待った。

「えっと〜確かここに…ああ、ありました、ありました〜♪」

先生は楽しそうに、床に片膝をついて何かを見つけると、モザイク模様が描かれたタイルの一部にふれた…

良く見ると、その模様は六芒星の形がブルーのラインで描かれており、中心の六角形には銀色のタイルがはまり、周りの三角形には金と青銀色のタイルが、交互にはめ込まれていた。