「…や、山形さん、今はとにかく急ぎましょう」

「はぁはぁ…そ、そうだね、急ごうか!」

「高田さん、助かりました。悪いけど失礼します!」

急に呼吸が苦しくなって、私はその場に立っていられなくなりました。

崩れ落ちる寸前、私の体は二つの強い力に引っ張られ、移動していました。

それはもう、すごい勢いです…

意識がもうろうとして薄れて行く中、誰かが扉を叩く音がして、苦しさがピークになりました…

背後に扉が現れた気配を感じて、その後はもう…何も分からなくなりました…


最後に…どこか遠くで、タイマーの鳴る音を聞いた気がします…