「ああ〜それは確かに…でも大丈夫ですよ〜ユラなら野生のカンで帰って来ますから〜」

「…だと良いんですが…」

「苦労性ですね〜相変わらず…人の心配より自分の事を大事にしないと、ダメですよ〜?ろくな大人になれないですからね〜」

深谷君が今度は、かなりヘコンでしまった気がしますね〜ほほほほほ…



「…着きました…が…開きません…」

深谷君が天井を見上げながら、左手をかざして言いました。

そうそう…外へ出る時は、そうやって手をかざすだけで良かったんですよね〜

「…先生、もしかしたら壊れている気が…」

さすがの私も、深谷君を苦労性などと言っている場合ではなくなりました。

試しに私も手をかざしてみましたが、うんともすんとも言わない所を見ると…

「…壊れていますね〜ふふふ…正常に機能している事の方が奇跡ですものね〜…これは参りましたね〜」

これが夢であれば、いいんですけどね〜…