「大丈夫ですか?戸川先生」

「はい、何だかドキドキしますね〜」

「はい…私は今日一日で、人生で起こる全ての冒険を、まとめて体験している気分ですよ」

「ふふふ、本当にそうですね…ちょっとした発掘隊みたいで、楽しいですよね〜」

「そう言えば、この入口は良く無事に残っていましたね」

「ええ…おそらくこれは…ああ、なるほど…」

「?」

「…すいません、今イースが教えてくれましたよ」

「イースって、あのイースですか?」

「はい…どうも図書館は、宮殿下の強固な岩盤層にわざわざ作ったそうです。後世に真実を残すために…」

「そうでしたか…でもまさか、この時代まで残るとは古代の人も、思っていなかったでしょうね」

「そうですね〜ぅわっ?!」

私の体は足場を失って、ガクンと崩れ落ちました。

「先生?!」

ボンヤリと歩いていたのが悪かったらしく、一段踏み外してしまったようです。