「…大丈夫、これに乗って戻って来れば、間違いなく帰れるよ…たぶん、あの岩山だとは思うけど…」

ふり返って深谷少年が指差したのは、まだそんなに離れていない岩山で、岩の中腹辺りにピンクや、紫色のさんご礁が生えていた。

「頼りになりますね〜深谷君は〜」

戸川先生が念のためか、深谷少年が指差した岩山を撮影した。

「素晴らしいカモフラージュ技術ですね…こんな高度な技術が古代にあったとは…」

高田さんが、しみじみと言う…

「本当ですね〜この乗り物にしても、あの研究所にしても…現代までちゃんと現存しているなんて、スゴイ事ですよ…」

戸川先生も、しみじみとうなずいている。

…確かに…言われてみれば、ちゃんと起動しているのが不思議だよなぁ…いったいどれだけの時が、経っているんだろう…?

「…あの場所は、たぶん…特別、強力な結界が張ってあると思います…」

深谷少年が深い洞察の元、意見を述べた。