「そう言えば山形さん、どうして作家さんになったんですか?」

「え〜?ベタな質問だな〜う〜ん…僕もともと、あの出版社の社員だったんだよね〜」

「え〜そうなんですか〜?」

「うん、そうなんですよ〜だから今も半分は、編集の仕事とかけもちだよ〜」

「へ〜良く休み取れましたね〜」

「え〜?だってさ〜続編書かないと、クビにしちゃうぞ〜って、編集長が言うからさ〜結構がけっぷち?」

ふふふと楽しそうに笑いながら、山形さんはビールを飲み干した。

「生活かかってるんですね〜オレも協力、出来るだけしますよ〜…んで、続きってどんな話なんですか〜?」

自分もだいぶ酒が回ってきて、気分が良くなってきた。

「え〜ないしょ、ないしょ〜、でもちょっぴり、君だけに教えちゃおうかな〜」

山形さんは、あぐらを組み直すと、ビールの缶をテーブルに置いて話し始めた。