ハルコのメッセージを見たシンヤは、真純の横で力が抜けたように膝をついた。
背中を丸め項垂れて、消え入りそうな声でつぶやく。
「オレのせいだ。オレと間違えてダッシュに接触したからハルコは感染した。オレがもっと早くこのメッセージに気付いてたら、あいつの手に落ちる前に対処できたはずなのに」
真純はシンヤの頭を抱き抱えて頬を寄せた。
「おまえのせいじゃないよ。ハルコはまだ死んでないし、あと二日あるでしょ? よく見て。このメッセージも私にはただのSOSにしか見えないけど、おまえには重要な手がかりになるんじゃないの?」
シンヤはゆっくりと立ち上がり隣の椅子に座った。
そしてメッセージをもう一度眺める。
少しして落ち着いたのか、静かに息を吐いた。
「……ダッシュの作った厨二ウィルスの性質はわかった」
「厨二?」
「世界征服が目標だって言ってた。そんなの悪の帝王でも気取ってる厨二病だろ」