「あなたは、だれ?」
初対面の相手に対して、あまりにも不躾で唐突な言葉。
それが、シンヤとハルコの出会いだった。
その日進弥は、夕食後寝るまでの間、インターネットでお気に入りのサイト巡りをしていた。
すると突然、画面の真ん中に別ウィンドウが開いた。
うっかり広告でもクリックしたかと、画面を閉じようとしたが、その画面には×ボタンもメニューもない。
「見るまで、閉じるなって事か?」
進弥は、苛々しながら腕を組むと、画面が完全に表示されるのを待った。
画面上に閉じるボタンでもあるだろうと思ったからだ。