「・・美・・・夕美!!」 
 
お母さんの顔がぼんやりと見えた。 
 
「はい、これ」 
 
お母さんはそう言ってお粥を私に渡した。 
 
「え~お粥ぅ~」 
 
私はブーブーと文句を言った。  
 
「文句言わないの!!かぜにはお粥が一番よ!!」 
 
お母さんは言った。 
 
かぜ・・・なのかな? 
 
「はぁ~い・・・」 
 
私はしぶしぶお粥を食べた。 
 
味が・・・しない・・・ 
 
「これ・・・味つけした?」 
 
「したわよ」 
 
お母さんはそう言って私の部屋を出て行った。