気がつくと先生の話は終わっていた。 
 
「夕美!!行こ!!」 
 
「うん!!あっ!見に行くんでしょ?」 
 
「うん!!」 
 
翠はニコッと笑って走っていった。 
 
「待ってよ~」 
 
私は翠の後をついて行った。 
 
「ねえねえどの人?」
 
私は教室から出てくる人達に向かって指をさした。 
 
「んっと~あの人!!」 
 
翠が指をさした。 

「どの人?」 
 
「金色の髪の人」 
 
「へ~」 
 
気がつけば翠はその人の前に立っていた。 
 
「あの!!」 
 
「はい?」 
 
その人はちょっと驚いたような顔をした。 
 
「ちょっと・・・翠!!」 
 
私は翠に近寄った。