「あ、ありがとうございました」 それだけいうと、また前へ進んだ。 これが、私と彼の出会いだった。 私たちはお互い、 かおを見ていない。 だけど、なんとなく・・・ "すごい人だ"とわかった。 だから、わざとかおをあげず・・・ かおをみず、 お礼を言った。