「あ、よかったきてくれて。うちのボスの機嫌が悪くてねぇ、あーよかったよかった」

保健室にあるソファでコーヒーをすすっている流雅

「なにか用事?」

そう聞こうとして
流雅の横にそっぽを向いて座る男が目に入る



…誰だろ
あ、もしかして昨日言ってた京ってひと?

顔は見えないけど
黒っぽい灰色の髪色をしている

右耳にはピアスがたくさんついている


なんか見覚えある髪だなぁ…

気のせいかな?
そんなことを思いながら
流雅の正面にあるソファに腰を落とす



「まぁ、これどーぞ」

どこから淹れてきたのかわかんないけれど
熱々のコーヒーが出てきた


あたしはそれに、砂糖とミルクを溶かしてスプーンでカラカラと混ぜる