通常業務をこなし、その後で企画をする。
がむしゃらに突っ走る彼女はとても魅力的で、
どこか危なっかしい。
たまに青木と飲みに行ってしまうときはヒヤヒヤするけれど、
翌日の青木の顔を見て何もなかったのだと安心する。
彼女に近付きたい。
少しは俺を意識して欲しい。
少し? いや、それじゃきっと足りない。
できれば、俺と同じくらい。
思えば思うほど欲張りになっていく。
俺が欲を出すとろくなことがなかったから、
必死でこらえてきたのに。
彼女に触れたい。
彼女を手に入れたい。
誰にも渡したくない。
少し前までタバコが切れるとイライラしていたのが嘘のように、
他人の煙を鬱陶しく感じるようになっていた。
そしてそれは青木も同じであるようだった。