龍也先輩の言葉を聞くのが怖かった。

何かを聞く事で恐れている事が大きく動き出しそうな気がして、言い知れない不安に身体が震えていくのを止める事が出来なかった。

春日も水谷も泉原も…できればあたしは関わりたくなかった。

ママもお兄ちゃんもあたしだけは一族とは縁の無い人と結ばれて欲しいと強く願っていてくれたのに…

彼に運命を感じたのは、一族の血が呼び合っていたからなのだろうか。

どんなに逃げても、濃い血が魂を引き寄せるように…。

こんな事で龍也先輩とあたし達が繋がるなんて…。

これが運命で無かったら何だというんだろう。