今日はとても良い日だった。
人生で最高の日、というのは言い過ぎかもしれないが、そう思っていたいのが今の気分だ。

朝は白いレースのカーテンから入ってくる太陽光で目が覚め、久々に外に出て、地球の空気を吸った、吐いた。
知り合いには会っていないが、街中で5歳程の男の子に話し掛けられた。
最近感じていなかった、「生きている感覚」が甦ってきた。
電車の中で、スーツを着た男性が落とした携帯を拾った。
「ありがとうございます。」と言われた。生まれて初めての感覚だった。
言葉にするのは難しいが、無理矢理言うと、人の役に立てた「嬉しさ」と御礼を言われたという「少しの気恥ずかしさ」という感覚の混合であろうか。

最近は、否、何年も前から、人の温もりを感じることが無くなった。
本当の愛情、心からの優しさ、信頼…
そういうものが、無い。
見失ったのか、本当は元から無かったのかは分からない。
兎に角、無い。存在していない。
少し前までは、偽善というものが存在していたな…
今は偽善さえも、
無い。