「なにそれ…ふざけてる、そんな卑怯な事まてして潰したいのかよ。」




私は腹が立って口に出していた。




ヒロと言う人率いる朱雀、キョウヤと言う人率いる爆乱氣は互いに喧嘩仲間らしい。






「さて…どうしようか。」




楓が真剣なおもむきで言う。





みんなも顔が怖い。





「唯奈、気を付けろよ。」





俊が静かに言った。





「人の心配してないで自分の心配しろよ。」






私は心配と同時に怒りで冷たく言い放った。






その日、静かなままみんな解散した。








二日後、今度は爆乱氣のキョウヤ1人が殺られた。
周りの話だと1人になったとこを狙われ、30人以上VSキョウヤだったと言う。






知らせを受けた次の日、蒼空と俊と私で様子を見に病院へ向かった。
偶然なのか、医者がそうしたのかわからないが、同じ病院で同じ部屋らしい。






4人部屋にキョウヤとヒロ、幹部二人がいるらしい。





病室に近付くにつれて騒がしい声が聞こえる。





「てめーが死んどけや、コラ!!!!」





「んだと、コラ!!!!!」





ココ病院ですよね?…………






ガチャ!!!!!



『ぁあ"ん"?』




私が固まる。




入院だからヤバイんだろうと思いきや……。
骨折してるのに立ち上がり殺り合おうとしていた。







「お揃いで相変わらずバカやってますねー。」





棒読みする蒼空。





「んだと、双子のどっちか!!!!」




ヒロと呼ばれる人が言う。




「蒼空ですー。ィィ加減覚えてくださーい、かに味噌詰めてるヒロさーん。」





全て棒読みでまた蒼空が言う。
一応先輩なのに…。
こんなこと言って…。





「ちょ、蒼空?(汗)」





私に“ィィの、ィィの”と言う蒼空。









「コイツ空っぽだぜ?味噌はいってねーよ。」




バカにしたように言うのは、キョウヤと呼ばれる人。




「いやいや、キョウヤさんもですー。」




これまた蒼空が棒読み。





「ィィ格好だな、オマエら。」




俊までもが煽るような言い方。





俊は敬語すらなかった。





「はぁ…バカばっか。」




私が呆れるように言う。





「ぁあ"?」




キョウヤに睨まれ…………てない。
何故か近くにくる。





「あっれー♪可愛い子いるじゃーん☆」



そう言うキョウヤを殴り飛ばし、ヒロに肩を抱かれた私。







「え…。」



「俺の看病してくれよ♪骨折しちゃったんだよー♪」




バコ!!!!!!





俊がヒロを吹っ飛ばした。





「ってーな!!!」




無視して蒼空が話を切り出す。






「次はうちだな。」





その瞬間静かになった。




ヒロとキョウヤな顔には“悔しい”とでも書いているような顔をしている。








「オマエらこのままでィィのか。」



俊が言う。





いやいや、みんな入院してるんだから、殺り返したくても…………。






「んなわけねーだろが、こんなもん折れたフリだ。」





キョウヤが言う。




「俺はただの打撲だ。」





今度はヒロが言う。






アホだ、こいつら。
ありえない。
骨折してるだろ、明らかに。
入院の意味知ってんのか。







「そうか。」




俊がそう一言言い、私たちは病室を出た。





外に出て私が聞く。






「あの人たちバカなの?…絶対変。」





その言葉にただ笑うだけの2人。
全く意味がわらない。








倉庫に戻ると幹部室では、楓、亮汰、海斗がすでに特効服を着ていた。
準備万端の合図。




そして、蒼空と俊も着替えて龍鬼全員で狂神連合の元へ向かった。
私も付いていくと言い張って、無理矢理付いてきた。
私だってみんなと一緒だ。
女だからって舐めないでほしい。
元々私は族潰しのために、喧嘩を強くしたんだから。








3階まである倉庫……と言うか、廃校の一部だと思われるところに着いた。





着いたと同時くらいに始まった。
狂神連合幹部共が中に入る際に“上”と指差して入って行った。
上まで来いと言う事であろう。






俊と楓を中に行かせようと、みんな殺って行くがカナリの人数と、パイプやらバットやらの武器VS素手。
そうそう簡単には行かせてもらえない。






「よーう、楽しそうな事してんな、コラ。」




バコ!!!!!ドカ!!!!!!!





キョウヤが現れ言いながら、狂神連合の奴をぶっ飛ばす。






同時にヒロも現れた。





「俺達もまぜろや。」





その2人の後ろには、まだ傷の残る朱雀と爆乱氣の人数人。





みんな加わり、俊、楓、ヒロ、キョウヤがすんなりと中に入って行った。






客観sid



唯奈、亮汰、双子の4人+下っぱ全員で狂神連合下っぱ250人弱を相手にしている。




亮汰と双子は楽しそうに殺っていく。
バットやパイプで殴られても向かっていってる。





唯奈も久々の喧嘩だと言うのに衰えてはなかった。
次々殺っていく。






中に4人が入ってから20分後…やっと片付いた。






その頃1階には、狂神連合の幹部の1人…。





キョウヤの殺りたい奴らしく、彼は1人残った。





2階はヒロVS狂神連合幹部。



3階まで行くと狂神連合副総長がいた。
楓はそいつの前に出た。
俊は何も言わず、屋上へ向かった。







―1階―




キョウヤは骨折している腕を無視してバットに向かいなから雑魚を殺り、タイマンになった。




既に血だらけだが、殺る気満々。




「卑怯者に負けるかよ、ボケっ!!!!」





そう言い放つキョウヤ。





キョウヤは勝ったと同時に床に大の字になって倒れた。







―2階―




ヒロもあばら骨の骨折でヤバイはずなのに次々殺っていく。




タイマン勝負にも関わらず、バットを使ってくる。




既にボロボロだったヒロは4、5回まともにバットを振られた。






「痛くねーんだよ、このカスがっ!!!」





そう言い、相手の腹部に一発、顔面に膝蹴りで相手は動けなくなった。






ヒロはその場に座り、煙草を吸い始めた。






―3階―




いつも優しい楓。




今はその面影すらない表情。




冷静さはいつも通りあるが、黒いオーラ。





ブラック楓様降臨中…。




ニヤリと笑ったと思ったら、相手をイキナリぶっ飛ばした。
華奢な体のどこにそんな力があるのか不思議なくらい。






狂神連合の副総長もそんなヤワな奴ではなく、すぐに立ち上がると、近くにあった鉄パイプで楓を殴る。



楓は腕でガードしたが……鈍く重たい音が響く。






「てめーみたいなもやしやろーに負けねーよ、かかってこいやー!!!!」





相手が楓を挑発するが、楓は表情1つ変えずブラックオーラのままだった。