「で…出来た!!ありがと李來!!」


「どういたしまして。で、何で喧嘩したの?」



私はここまでの経緯を一通り話すと、李來は爆笑した。




「ヤキモチだよ、それ。」




「んあぃ?」




びっくりしすぎて変な声を出してしまった。




「そーか、そーか。」



「全然分からない。ヤキモチってどんな感じなの?」




「分からなくて大丈夫。すぐ仲直り出来るさ。」



李來はそう言い私の頭を撫で、戻るようにと促した。
仕方なく広間に戻り担任に提出し、みんなのところへと足を運んだ。




「あ、お帰り♪」



海斗気が付き言ってくれたので、ニコッと笑顔で返した。




「早かったね。唯奈もー怒ってないみたいだけど、李來と何かあった?」



楓が聞く。




「ん?特に何にも…あ!!」



「あ゛!?何かあったのか!?」




凄い勢いで俊が聞き返してきたので、私はキョトン。




「え?本当?」




まだ何も言ってないのに蒼空が言う。




「いや、大したことじゃないし、私には今の俊を見てもわかんない。」




「は!?俺?」



今度は俊がキョトン。





「あのー、李來がね?俊が「待った!!(汗)」」



私が話しているのに、俊が遮る。



「もー言わなくてィィ////」




「顔…真っ赤だけど…。」




私は俊にそう言った。




「アイツ!!」




今度はそう言って怒り出して意味がわかんない。




「李來から何を聞いたの?」




楓がニヤニヤとしながら聞いてきた。
が、とっさに俊が私の口を手で、塞ぎ疾風のごとく私を担いでその場を後にした。




「ちょっ!!何すんだよ!!」



私はバタバタと暴れる。
スレ違う人に笑いながら見られて、とっても恥ずかしい。
やっと降ろされると、椅子に座った私の隣に俊が座った。




しばらくの沈黙……私は耐えきれなくなり立ったが、俊に腕を引かれまた着席。




「何なの。」


「俺さ…。」



「何、まぢでヤキモチってゆーのをしてるの?」




しーーーん……。




「言葉間違えた?ヤキモチになってる?ヤキモチ…する?ん?」




分からないのと、この空気にパニック気味。
言葉の使い方だけでも聞いとけばよかった。




「オマエ……意味分かってねーのか?」



「李來が分からなくてィィって。」




口元に手をあて、また赤くしている俊。





そんな俊を見て私は怒りも忘れてキョトン。
本日何度目のキョトンだろうか…。




「分からなくてィィ。……イラついてて悪かったよ。」



「もー怒ってない?」



「俺怒ってたわけじゃないんだけど…まぁィィ。怒ってない。」





ん?とりあえず怒ってはないのか。
よかった。




「李來凄ーい。わかんないけど、李來の言う通り仲直り出来た。ニコッ」




李來は凄いなあ♪
なーんで分かったんだろ。
頭ィィって何でも分かるんだな。




「戻るか。」




まだほんのり赤い顔を隠しつつ俊が言う。
二人で広間へと戻って行った。




『お帰りー♪』




双子に迎えられ、そのまま自由時間を過ごし、夕飯後……また地獄の勉強。
私この合宿で殺される~!!




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