C
「おっはよー」
 制服姿で家を出て駅へ向かう途中。
 後ろから幼馴染の風間彩舞(かざまひらり)が声を掛けてきた。
 ひらりが声を掛けてくるのは毎日のこと。
 家がとなりで、しかも通っている学校が同じなのだから登校時間が大体同じ。
「おはよー。あ、お前今日はカーディガン着てるのか・・・さすがに寒いもんな、もう10月か・・・」
 今日の朝の気温はいつもより少し低く、肌寒い。
「うん。風邪引くといけないしねー。あ、バカは風邪引かないって言うっけ?じゃあ結城は風邪引くね。賢いから」
 ケラケラと楽しそうに笑うひらり。
 いつもどおりの朝が過ぎて行った。