「他の女の話は今いーじゃん?今日は彩花の誕生日なんだし。

付き合ったのは、ホントに最近」


「どっちからコクったの!?」


「俺から……」


「えーっ!赤松くんからなんだ!?意外ーっ」


女がキャーキャー騒いでる。


俺からコクったらおかしいか!?


意味わかんねぇ。


「彩花のどの辺が好き?」


どの辺が……って言われても。


全体的に好きって、それは答えになんないか。


しばらく黙ってると、たまりかねたように彩花が立ちあがった。


「もう、いいでしょ!?あたしたち、付き合ってるけど……みんなが思ってるような感じじゃないから。

さっきも、そこでケンカしたし……」


「ケンカしたの!?え、なんで?そういえば、昨日の朝も学校でケンカしてたよね……」


女たちが困ったような顔をして、俺の方を見てくる。






昨日のケンカは、朝野とのメールがきっかけだったよな。


今日のケンカの原因は……


なんだっけ。


そんなことも思い出せないほど、俺たちのケンカの内容は毎回くだらない。