「マジでムカつくなー…お前ら」



いつも頭にカーッと血がのぼったら乱暴ぎみになるから、ここはとりあえず頭を冷やさせないと……。



「昨日は……あたしが、もうひとり誘ってって言ったから朝野くんを誘ってくれたんでしょ?

ホントは朝野くんと仲直りするつもりだったんだよね?いいとこ、あるよね伊織」


とりあえず、持ち上げなきゃ!


調子いいから、これで少しはマシになるはず……って、思ってたら。


「誤魔化してんじゃねーよ……上月に聞いたけど、朝野ってkaiserの熱狂的なファンらしーじゃん。

彩花がkaiser好きになったのって、朝野の影響?」


「ちがっ……違うよ!」


「なんでアイツが聴いてる曲ばっか聴いてんだよ!お前、ウザすぎ」


ムカ……なんなの、その言い方!


「話がそれてない!?そんなの今、関係ないよね」


「うっせーな。kaiser聴いたけどな、ロクな歌、歌ってねーじゃん。

やたら騒がれてるけど、ほとんど洋楽のパクリだし、全然……」


ーーパシーッ!!