慌てて顔を上げると、あたしのケータイを奪ったのは……伊織だった。



う……そ、見られた!?



伊織はなんとも言えないような顔をして、あたしを見てる。




「お前……ざけんなよ?」



「え…なんの話…?」



怖い……怖すぎるっ。



だけどここは、しらばっくれるしかない!



「また朝野とメールしてた?」



「ち…ちが……」



「今、俺この目でしっかり見たから。昨日話せてよかったってなんだよ、今日会うってなんなんだよ!!」



――ガシャーン!!









うっそーーーっ!



伊織はなにを思ったのか、あたしの目の前の机を脚で蹴とばしてしまった。



「それはっ……たまたま…」



ヤバーい!!



メールしっかり読まれてるし!!




クラスの子たちは、何事かとコッチを見つめたまま固まってる。