「で、どこまでいった？」



「別に…コクっただけだけどな？だけど…とりあえず、オッケーもらった……だから、朝野に邪魔されっと困んだよ…」



キスまではしたけど、コイツに言うのはとりあえずやめとこう。



「朝野に邪魔されて困るよーな位置関係？」



上月はニヤニヤし始める。



「そーだよ…だから困ってんじゃん。彩花のタイプって、朝野みたいな真面目なヤツだしな…。

俺のことは時間差でＯＫしたよーなもんで」



「は～？…伊織…全然自信なさそーだな」


「あるわけねーじゃん。相手はあの彩花だぞ？

なんかの拍子に、「やっぱり朝野くんの方が好きかも……」って、言い出しかねねーから！」


そうなんだよな……


俺が思うに、朝野より確実に分が悪い。


彩花は優柔不断だし……


友達関係でのことしかわかんねーけど、昔から、俺より他人を優先することが多かった……。